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インフルエンザの診断 その14【まとめ インフル更新いったん一区切り】

その13からの続きです (最初から読む:その1へ)

「これぞインフルエンザ」と言える決定的な症状・所見のない(なかった)インフルエンザ。

それが、検査キットの出現で、確実に診断ができるようになりました。

これまで「インフルエンザではない」と判断される可能性のあった人たちも、正確に診断し早期に治療、社会的対応ができるようになりました。

ですので、インフルエンザの検査をするからには、できるだけ陽性(プラス)になることを狙ってします。

「痛い」ことで有名な鼻腔拭い液(鼻ぐりぐり)、なるべく痛くないようにするには、鼻腔底をはわせて、そーっと挿入するのがコツですが、なかなか難しいことも多いです。

また、その他の検体採取法として、咽頭拭い液、鼻腔吸引液、鼻汁鼻かみ液がありますが、いずれも鼻腔拭い液(鼻ぐりぐり)に代わるものではありません。

「痛くない」検査法として「鼻汁鼻かみ液」がありますが、検査感度が低く、出来るだけ陽性になることを狙ってするインフルエンザ検査の目的から外れてしまいます。

ですので、ほとんどの良心的な医療機関では、あえて痛くない鼻汁鼻かみ液ではなく、鼻腔拭い液を選択しています。

当院でも鼻汁鼻かみ液は採用しておりません。どうかご理解下さい。

検体採取時には、できるだけ不快な思いをされないように努めておりますが、状況によりなかなかそうもいかないことが多く、どうかご容赦頂けると幸いに存じます。

さて、そうこう言っているうちに、インフル流行の波もすっかり引いてしまいました。

インフルエンザに限らず、診断・治療につきましては、患者さんお一人お一人の医学的事項のみならず、社会的事項なども含めて「総合的に」最適な答えを出せるよう、悩みながら必死になってやっております。

今後もどうかよろしくお願いいたします。


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プロフィール

かわかみあきひろ

Author:かわかみあきひろ
川崎市高津区子母口497-2子母口クリニックモール2階
かわかみ小児科クリニック
小児科・アレルギー科
院長  川上 章弘

詳しいプロフィールについては、
かわかみ小児科クリニック公式HPの院長紹介
をご覧ください。

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