お金は大事だよ2014
開業してまだ日が浅い私ごときが言うのも口幅ったいのですが、開業医が儲けるコツは、軽症患者を沢山診ることです。
「はい風邪ですね~、お薬出しときますね~、お大事にどうぞ」で沢山の患者さんを診て、
でもって、手のかかる患者さんはさっさと他所に行っていただく。そうすると儲かるんでっせ。
小児科開業医の多くは、3歳になるまでの患者さんはいわゆる「マルメ」方式です。
何で「マルメ」と言うのか、私もよくわかりませんのでどなたか教えてほしいのですが、
要するに、患者さん一人あたり一律何円、と決まっている方式のことです。
この「マルメ」に対するのが「出来高」方式です。
検査やら処置やらなんやら、すればするほどお金が高くなる方式です。
例えば、嘔吐・腹痛を訴える2歳児が来院したとします。
ハイハイお腹のカゼですね吐き気止めと整腸剤出しときますね~お大事に、で終わっても、
↑に加えて、水分の取らせ方やらご家庭での注意事項やらを、時間をかけてご説明しても、
当院で腹部エコーをしてあ~こら胃腸炎じゃないっすわ腸重積ですわこれがターゲットサインですよう・・・んで緊急整復目的で紹介先を探して紹介状を作成して武運を祈るいってらっしゃい、とやっても、
入ってくるゼニ(診療報酬)は一緒なんですわ、というのが「マルメ」。
ここで、腹部エコーの料金も、紹介状のお代もしっかりいただけるのが「出来高」と言うわけです。
じゃあ開業医も最初っからみんな「出来高」にすればいいじゃん、と言われるかもしれませんが、
大ざっぱに言うと、診察→処方だけ、つまり「はいお風邪はいお薬お大事に」でスパッと終わった場合なら、
「マルメ」の方が診療点数が高い、つまり収入が良いように出来ています。
開業医は軽症患者を診ることが多いので、出来高よりもマルメ方式を選択した方が、収入が良くなるというわけです。
つまり、一歳や二歳の子に対して、うれしそうにエコーを当てたり、
ややこしいご相談事に時間をかけて説明したりしている、
そんなどこかのかわかみ小児科クリニックみたいな医院は、儲からないことばっかりやっていることになります。
好きでやっているんだからいいんですけど、他の開業医の先生方からすれば、
「おまえ、アホだろ」ってことになります。
・・・そうだよアホだよ(えーと、パークマンサーって分かってもらえますか?)
時々、「これぐらいの症状で連れてきてしまってスミマセン」などと仰るお母様がいらっしゃいますが、
上述した通り、開業医にとって軽症患者さんはウエルカムヘイヘイおおきに毎度あり以外の何者でもありません。
続きます、かも?